絶えず白熱電球の形状やサイズを変える電球メーカーへの挑戦として、ポール・ヘニングセンは1958年にPH 5を開発しました。それは、ペンダントのメインシェードのサイズ(直径50 cm)にちなんで命名されました。ランプが発売されたとき、彼は、白熱電球メーカーが常識を考慮するか消費者の最善の利益を考えることを学ぶであろうという信念をどのように失ったかについて大胆に書き記しています。「わたしは運命を受け入れ、ルイスポールセンの承諾のもと、クリスマスライトであろうが金属フィラメントの100W電球であろうが、どんな光源も使用できる PH ランプをデザインした。ただし蛍光管だけは、今の形では長すぎて入らない!」
ヘニングセンはまた、PH 5 で使用する電球の光の演色性の向上にも取り組みました。光のスペクトルのうち、目の感度が最も低くなる赤色と青色の光を補完し、目の感度が最も高いスペクトル中央の黄色から緑にかけての光を抑えるため、赤と青の小さなシェードを加えたのです。当時、PH 5が、照明の設置方法や使用する光源に関係なく、100%グレア・フリーであるPHライトの代名詞になるとは、誰も思いもよりませんでした。現在は、光源も進化を遂げ、へニングセンの時代のように、赤と青の小さなシェードによる光色の調整が必要はなくなりました。それにもかかわらず、PH 5は進化を続け、色彩において最も先進的な内部の品質向上を目指しています。2020年には、モダンな印象を放つ「モノクロームリーズ」を発表しました。マットに塗装されたシェードは、モノクローム・ブラック、モノクローム・ホワイト、そしてモノクローム・ブルーの3色が新たに追加されました。2022年さらに新色が加わり、モノクローム・ペールローズ、モノクローム・オイスター、そしてパステルカラーのコンビネーションが新鮮なオイスター・ブルー・ローズ、ブルー・ローズ・ピーチが登場します。2024年にはモノクローム・バーガンディー、モノクローム・ダスティー・インディゴ、モノクローム・ペール・ブラッシュ、モノクローム・ペール・ピューターを発売。