2019年はポール・ヘニングセン(1894-1967)の生誕125周年にあたります。デンマーク社会で大きな影響力を放った思索家、作家、社会・文化批評家としての名声に加え、彼は照明、建築、アート、サイエンスの分野でも大きく貢献し、世界を豊かにしました。PH アーティチョークと PH 5 はヘニングセンの最も有名な照明作品で、ルイスポールセンはヘニングセンの生誕125周年を祝い、たくさんの人々に愛されてきたこれら名作の、新たなヴァージョンをリリースします。
ヘニングセンの生涯にわたるルイスポールセンとのコラボレーションがスタートしたのは1924年のことで、ルイスポールセンは現在まで、ヘニングセンの才能の恩恵を受け続けています。明暗のコントラスト、影、グレア、色の再現など、光の基本事項を研究し続けたパイオニアとしての業績と、光と闇両方を必要とする人間にとっての「良質な光」への彼の興味は、今もルイスポールセンのライティング・フィロソフィーの基礎となっています。
ヘニングセンのアイコニックな照明器具は何世代にもわたってデザイナーたちに感銘を与え、デザインと技術によって屋内や屋外のスペースを人間味あふれる光で満たしてきました。PHのデザインは、何十年にもわたりタイムレスな魅力を発揮し、新光源への対応や技術アップデートを通じて、常に進化し続けることができることを証明してきました。今回の新たなヴァージョンの数々は、PHの業界革命的作品の、息の長さの証拠を示します。
1958年、ヘニングセンがコペンハーゲンの ランゲリニエ・パヴィリオンのレストランのためにアイコニックなPHアーティチョークをデザインした際、彼は羽根の素材に無垢銅を選び、内側をローズ色塗装で仕上げました。この組み合わせは、このランプの有機的フォルムに際だった温かみを与え、外側からまったく見えない光源から、美しいトーンの反射光をひきだしました。ヘニングセンの生誕125周年を祝い、ルイスポールセンはオリジナルの仕上げとまったく同じPHアーティチョークを発売します。
PHアーティチョークは、ホテルやオフィスのロビー、レストラン、レセプションホール、住宅のリビングルームやダイニングエリアの上など、あらゆる場所で彫刻的フォルムの美しさを保ち、優雅で格調ある光の雰囲気をつくりだします。もちろん、光源は完全に隠され、眩しい光は一切外に漏らしません。PHアーティチョークの緻密に計算されたデザインは、理想的な配分で光を室内にとどけます。
銅/ローズのヴァージョンは、PHアーティチョークの全4サイズで発売され、2019年のみの製造です。このスペシャルエディションには、ヘニングセンの署名に加え、PHの生誕125周年を記す刻印が、羽根の一枚に施されます。
ポール・ヘニングセンの有名なPH 5は、“光をかたちづくる”というヘニングセンの取り組みが革命的だったことを、60年以上にわたり示し続けています。
ルイスポールセンではヘニングセンの生誕125周年を記念して、無塗装の真鍮シェードと白色塗装シェードを組み合わせたPH 5とPH 5ミニの記念モデルをリリースします。PHランプのシェードに真鍮を使用するのは初めてで、2018年にデザイン60周年を記念して発売した銅シェードのエディションと同様、無塗装、鏡面仕上げとなっています。
温かみのある、鏡のように周囲を映しだす真鍮素材により、このペンダントは周囲環境と常に対話し、点灯時も消灯時も視覚的なアクセントとなり、優雅な美しさを演出します。真鍮のゴールデントーンは、ウォームでオーガニックな色彩を採り入れる現代空間に美しくフィットします。真鍮エディションは、銅製のPH 5やPH 5ミニと組み合わせても理想的で、メタリックな質感が相互作用を生み、部屋に特別な彩りを与えます。
究極のグレア・フリーペンダントを創りだす、というヘニングセンの強い使命感から生まれたPH 5は、大部分の光を下方向に向ける、彼独自の 3枚シェードのPHランプをベースとしています。
ガラスの3枚シェードのPHランプシリーズ – 真鍮メタライズド(PVD)仕上げ
さらに、ヘニングセンのランプデザインの基本である3枚シェードのPHランプのうち、乳白ガラスを使用したモデル(PH 2/1、PH 3/2、PH 3½-2½、PH 3½-3)を、金属部分を真鍮メタライズド仕上げとし、生誕125周年を祝って発売します。真鍮メタライズドは真鍮色のPVDコーティングで、魅力的なゴールドの輝きを放ちます。PH 5無塗装の真鍮とは異なり、表面が経年変化することはなく、鏡のような真鍮色の輝きが永遠に保たれます。
すべてのPH 125周年記念デザインは、2019年4月に発売します。
ポール・ヘニングセンはデザイナー、作家、社会文化評論家として多岐にわたる分野で活躍し、デンマーク社会とデザイン界に多大な影響を与えた人物です。なかでも照明は彼が最も情熱を注いだ分野で、光をかたちづくるルイスポールセンの伝統の基礎を築きました。1911年から1914年にフレデリクスベアにあるテクニカルスクールで、その後1914年から1917年にはコペンハーゲンにあるテクニカルカレッジで学びました。その後、機能主義的な建築を習得し始めましたが、光と照明デザインへの関心が高まり、それが彼の主要なレガシーになりました。
電気のないデンマークの小さな町で育ったヘニングセンは、1907年に初めて電灯を目にし、当時新しかった、電気による光を人間に適したものに手なずけ、改良することに人生の大半を捧げました。ルイスポールセンとの長期にわたるコラボレーションは1924年に始まりました。1926年、彼独自の3枚シェードのデザインを完成させましたが、それは、不快で好ましくないグレアを除去し、仕事や生活の場をより快適にするため、明るく柔らかい光を必要な方向に効率よく拡散させる、彼の結論でした。さらにルイスポールセンとのコラボレーションから、PH 5、PHアーティチョーク、PHスノーボールなど数多くの傑作を世に送りだしました。
その伝説的な生涯において、ヘニングセンは仕事分野を執筆活動にまで広げ、ジャーナリスト、作家としても活躍しました。実際、ヘニングセンが人生において、コペンハーゲンで称賛を集めたのは文学と社会批判の才能でした。一方、彼はコペンハーゲンのチボリガーデンの首席建築家としても働きました。今日、ヘニングセンは、その知性とユーモア、社会的影響力によりデンマークの歴史的文化人に数えられる一方、彼が残した美しい照明デザインも世界的に有名になり、その人気は衰えていません。
1874年に創業したデンマークの照明器具メーカー、ルイスポールセンは、デザインと光の両方を追求した製品を作り続けています。デザインのすべてのディテールが役割を持っており、すべてのデザインは光に始まり、光に終わります。ルイスポールセンは、住宅、建築、ランドスケープ のための、屋内と屋外両方の照明ソリューションを世界中で提供しています。ポール・ヘニングセン、アーネ・ヤコブセン、ヴァーナー・パントン、オイヴィン・スロット、アルフレッド・ホーマン、内山章一、佐藤オオキ、ガムフラテーシといったデザイナーやアーキテクトとの密接なパートナーシップによって、ルイスポールセンは世界の照明のトップ・ブランドのひとつとしての地位を築き、コペンハーゲン、ストックホルム、マイアミ、オスロ、ロサンゼルス、東京、デュッセルドルフにショールームを置き、グローバルな事業を行っています。
詳細は以下までお問合せください:
ルイスポールセンジャパン株式会社
セールス/マーケティング部 中村 麻紀子
mn@louis-poulsen.co.jp Tel: 03-3586-5341
February, 2019